座ってるだけだったとしても、相手のことを聞いて、そのことを考えているだけ。余計なことは何もしない。それこそがとても大切な方向性です。
舞台上で、例え見られていようと、本気で考えること。そして、周りの人たちが考えていることを観察する。 そのためには、相手がどういうことで議論しているのだろうと、ちゃんと聞き取ろうとすること。 それをするだけでいろんな発見があります。
今はセリフを言っていても、意味がない状態になってしまっています。どうしても言葉は発しているけれども意味が見えてこない。
相手の言ってることを、きちんと聞き取れた時、相手の言ってる事を、自分の中で視覚化できた時に、そこから気づきがきて、ああ、こういう事だったんだと気づきがくると、そこから自分が発する言葉も意味を持った言葉として相手に伝わる。
相手はなんでそんなどうでもいい事を言うんだろう?、なんでそんなくだらない事が言えるんだろう?学のないロパーヒン(桜の園の登場人物)が、なぜ大学を出ている人をからかえるんだろう?、チェーホフはなぜそう言う二人のやり取りを書いたんだろう?
言葉で伝えられることは、限られていてつまらない。 言葉の後ろにある考えは、無限にいくらでも広げられるので、そこのやりとりが重要です。 言葉では説明できません。時間をかけても伝えられません。
結局は言葉では何も説明できないのです。